富山県立水墨美術館・原田泰治展

2008-8-16 22:00

雨にもかかわらず、富山県立水墨美術館で開催中の「原田泰治展」へ行ってきた。原田泰治さんは「ふるさと切手」で知り、田舎の風景のかわいい絵柄に惹かれていたので、水墨美術館での企画展はありがたい。

原田泰治展

原田泰治の作品で圧倒されるのはその細かさ。稲穂や桜の細かな点描は、どれだけの時間がかかったのかと感嘆させられる。それだけでなく、独特の石垣や屋根瓦の細かい描き込みも近づいてみると様々な灰色を使って丹念に色が置かれているのがわかる。これには圧倒されるよりない。歪んだパースの扱いも不安定なようでいてどこかほっとするという絶妙な味わいを感じさせてくれる。

それにしても数十年も同じ作風で書き続けているというのもすごい。富山や新潟・長野の風景が多く楽しめた。平坦な地形ではなく起伏に富んだ地形を主に選ばれていて、これは写真を撮るときにも参考になる。高台から超広角レンズで撮影したような画角というイメージに感じられた。

ところで、水墨美術館は庭園が広くきちんと整備されていて落ち着ける場所でもある。

水墨美術館の庭園

今回は所用があったのと雨による交通規制があり16時過ぎに入館したため、ゆっくり観ることができなかったのが残念。北陸の美術館は17時までというところが多いが、これは何とか改善して欲しいところ。(それと水墨美術館の URL とリンク規定も。)

特設の切手販売コーナーで原田泰治さんデザインの「ふるさと切手」が販売されていて、こちらのコーナーは16時30分まで。その他のグッズコーナーも16時50分でなので欲しい方は早めに立ち寄るのがおすすめ。常設展も横山大観の掛け軸とか素晴らしいので合わせてどうぞ。

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