第10回全国路面電車サミット2010富山大会その1

2010-5-22 09:42

5月21日、22日、富山ライトレールやセントラムの走る富山で、第10回全国路面電車サミット2010富山大会が開催されています。会場はセントラムがすぐ横を走る「国際会議場」。まさにうってつけの場所です。

セントラムと富山城

その初日は、国土交通省鉄道局の上住まり氏、森雅志富山市長、国土交通省都市地域整備局の吉田氏、鉄道フォトライター矢野直美さんによる講演が行なわれました。

まずは国土交通省鉄道局の上住まり氏によるLRTとまちづくりについての講演地域鉄道・軌道を取り巻く状況と活性化への取組について」がありました。

地域鉄道・軌道を取り巻く状況と活性化への取組について 1

まずは路面電車の歴史に触れ、衰退とLTRTの復権について紹介。全国の路面電車事業者の状況では、13の事業者がLRVを導入しているとか。

LRT導入が進まないのは、関係主体が多く調整が難しいとのこと。また維持費や道路の幅の問題などが挙げられています。これを「LRTプロジェクト」として国土交通省の各部署が総合的に支援しています。

地域鉄道・軌道を取り巻く状況と活性化への取組について 2

LRT 整備費補助は、国が1/4、地方は国と同額以上を負担しますが、制度によっては負担割合が上がり、セントラムでは国が1/2を負担。

平成21年度は函館市のらっくるや、制振軌道、万葉線の電停整備などに補助金が使われていると紹介。また、LRV などの技術を輸入ではなく100%国産化していくための支援についても触れられ、架線レスバッテリートラムの開発やそれに伴う運行システムの整備なども国の関わりが紹介されています。

地域鉄道・軌道を取り巻く状況と活性化への取組について 3

また、軌道運送高度化事業(上下分離)により、新規参入のコストが高いといった問題を解決できることが取り上げられました。意外だったのはイベント列車のラッピングにまで補助が出ることです。

そのほか地域鉄道の現状では、施設保有に関わる経費が全体の45%を占めるというデータが示され、このコストがなくなれば8割以上の事業が黒字になるということでした。鉄道事業者が疲弊する前に、上下分離方式の導入推進が期待されますね。

また、えちぜん鉄道の事例や和歌山電鐵の取り組みについても紹介されていました。

コメント・トラックバック

No comments yet.

Sorry, the comment form is closed at this time.