菊池哲男写真展 山の星月夜~眠らない日本アルプス~ ミュゼふくおかカメラ館
富山県高岡市のミュゼふくおかカメラ館にて、6月13日より特別展 菊池哲男写真展『山の星(ほし)月夜(づきよ) ~眠らない日本アルプス~ 』が始まったので、尋ねてみました。
山岳写真家の菊池哲男さんが、約20年の歳月をかけて撮影した飛騨・木曾・赤石山脈(通称日本アルプス)の風景写真の中から、夕景・夜景の写真を中心に展示される写真展で、全国を巡回しています。
いま映画で話題の剱岳や、立山連峰、槍ヶ岳、八ヶ岳、白馬、上高地、そして富士山まで、多くの山と夕日・月・星たちの織りなす神秘的・幻想的な写真の数々に目も心も奪われます。残照を映した雲海、月明かりに眩しく照らされた雪山、宝石を散りばめたようなキャンプテントの灯りなど、鮮やかで美しい光を捉えた写真が多数展示されており、飽きることなく最後まで楽しめます。7月26日まで開催。
個人的にはテントの明かりや街の夜景より、もっとタイトルどおりの月と星の写真を見たいと感じました。それにしても、私自身が昔に登った谷川岳からの朝焼けや、高校時代に山で見た星空を思い起こされしました。再び山に登って星空を楽しみたいという気にさせられました。もっとも、重い機材を担いで厳寒の山に登るなど、とても今の自分では出来そうにないのですが……。
一番印象に残ったのは、「寸工の八方尾根 背後に浮かぶ頸城連山」という題の写真。八方尾根から頸城連山を狙うカメラマンに夕日が当たっている姿を遠くから捉えたダイナミックな1枚です。あとは、ニコンのD3を使った高感度による天の川の撮影に感心。画素は荒いとはいえ、邪魔な光のない山中なら、1分の露光で天の川がここまで写るとは驚かされます。
『山の星月夜』の写真集も発売中。3,570円と決して安くはありませんが、素晴らしい写真の数々を手元に置いて眺められると考えると、なかなかよいかもしれません。星空の写真だけを楽しみたい方は不満かもしれませんが、夕景の写真や、星景写真が好きな方にはおすすめできる1冊です。
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