吉村和敏 PASTORAL – ミュゼふくおかカメラ館
印象的な外国の風景写真で注目を集めている若手写真家、吉村和敏氏の20周年の集大成となる写真展 “PASTORAL” がミュゼふくおかカメラ館で始まりました。初日の4月4日にトークショーがあり参加してきました。定員80人のホールは満員でした。
通常地方の写真展は東京や大阪で開催された写真展の巡業であることが多いそうですが、本展覧会はミュゼふくおか10周年記念として独自に企画されたとのこと。EPSON の大判プリンタで出力されたという大型パネル数十点が圧巻です。
Pastoral とは、吉村和敏氏によると、「田園の」とか「牧歌的な」という意味。吉村和敏氏の写真は風景写真だが、青い空、海と夕陽、草原や干し草といった、のんびりとした田舎の風景が中心となっています。とはいえ、自然だけではなく家や船などの生活を感じさせる人工物をかならず写し込んでいるとのこと。そして何よりストーリーを意識して撮影されているとのことです。やはり、ただの観光地を写したキレイな写真とは第一印象からして異なるのはそのようなわけがあったのですね。
プリンスエドワード島の美しい田園風景、ニューファンドランド島のフィヨルドの大地、ローレンシアの紅葉……。次々と登場する美しいカナダの風景に目を奪われます。さらに北欧はスカンジナビア半島の1000m級のフィヨルド、ギリシアの白い家と日没後の淡い世界、フランスの美しい村、湖に映るオーロラ等……。とにかく言葉では語り尽くせない写真の数々は、是非、足を運んでその目で見ていただきたい。
アシスタントもつけずに一人で全世界を回っているという吉村氏は、20歳の時に思い立ってカナダに一年間住んだというのだから、その行動力と体力には驚かされます。やはり写真家には行動力が必須ですね。
本写真展に合わせて刊行された写真集「PASTORAL」が好評発売中です。私も会場で買い求めてサインを頂きましたが、かなりいい写真集でよい記念となりました。会場に行けない方も是非どうぞ。
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