砺波市美術館 髙道宏写真展+常設展(横山幹、清原啓一)

2008-10-12 00:00

砺波市美術館で髙道宏 写真展(チラシPDF)が開催されている。

砺波市美術館

最終日間近の午後遅くだからでしょうか、三連休の土曜日の午後だというのに、私以外誰もいませんでした。一人貸し切り状態で90枚ものモノクロプリントの鑑賞を満喫できました。

展示内容としては1966年から2008年までの40年以上にわたる作品が一堂に展示されています。中でも、1966~70年撮影の「津軽」シリーズがコントラスト高めの風景写真で私好みでした。立ち止まって引き寄せられる作品がいくつもあり出色の出来映えでした。

また、砺波市美術館コレクションでもある「自然」シリーズも独創的であり素晴らしい作品群です。和紙を用いた自家製印画紙にプリントした写真は、中間のグレーを丹念に表現されていることもあり、時には絵画のように、またある時は水墨画のように見えます。それでいてまぎれもなく写真としての存在感があるシリーズなのです。特に雲をプリントした作品は、まるで墨流しのようでもあり、ただ感嘆させられました。

二階の常設展で衝撃のニュース

ところで、写真展のチケットで2Fの常設展も閲覧できるとのことで、あわせて観覧してきました。鶏の絵がテーマの清原啓一、セルフポートレイトの森村泰昌、木工芸の横山幹の展示がされていました。

ところがなんと私が訪れた10月11日に、清原啓一は逝去なされたとの訃報が掲示されていました。大変驚くととも無常を痛感させられることとなりました。大きな鶏の絵は私好みの色彩ではないものの、その迫力に圧倒され、大変印象に残る作品でした。

造形の横山幹氏の作品は抽象的な造形で、かなり愉快な作品です。特に『積層のロマン』と題されたシリーズは木が螺旋状に高く積み上げられており、展示物として大変惹かれるものがありました。なかなか興味深かったです。

砺波チューリップ公園のコスモス

美術館と隣接するチューリップ公園では紅葉が始まっており、コスモスも可憐な花を咲かせていました。(以上、敬称略)

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